HK-M500
GUNJO TARP 85
FABRIC: C/N TENT CLOTH
SIZE: 約267~268×300
FUNCTION: 撥水加工、難燃加工
PRICE : ¥55,000(INTAX)
WEIGHT : 約1800g(袋収納時)
本体約1700g 日本製 井原製
予約商品
1. デザインノート
「ハイブリッドビンテージ タープ」
元々古着が好きだった僕は、最初に興味を持ったテントは古着屋で売られている軍の放出品(サープラス)だった。
凄く重い軍物のポンチョになるコットンテントなどを買い、公園や裏山でブッシュキャンプ風のまねごとをするのが楽しくて
毎週山へ入っていた。
ただ最初は楽しかったが 車も小さな僕はだんだんと防水性や重さ大きさが気になり始め
持って行くのがおっくうになり、とんとブッシュキャンプ遊びをやらなくなった。
やっぱり「不便」は継続が難しい。
あの色褪せた味わい、コットンの粗野感を好みながらも
軽く、防水性がある物が商品として無いか?を探し始めたが
その軽さや防水性の「機能」と経年変化や掠れ、粗野感の「味」は両立しない事だと言う事を知った。
車もそう。
今の車市場で出ている流線型の新型よりも、一昔前の角張ったデザインが気になる。
今のデザインの車に乗りたいデザインが無い
旧車のデザインが好きなのだ。
でも旧車は壊れる。故障する。
その故障を許容し、可愛いやつだと故障を直すスキルも金も無い。
旧車の顔のまま故障の無い程度にエンジンは新しい物を積んでいて
普通の価格。
そんな車があればいいなーと常々思うが
世の中に出ないと言う事は少数意見なんだろう。
さて、じゃあアウトドアの道具はどうだ?
少数意見なのは分かっているけど
俺たちにはミシンと生地と糸、そして加工技術がある
世の中にないなら作ってみよう。
そうして作り出したのが「ビンテージ」と「機能性」のハイブリッドなタープ。
リアルなビンテージ感と掠れ、ムラ、手作りの「味わい」
そして軽さ、コンパクトさ撥水性、難燃性と言った「機能」
そのちょうどいい所をミックスしたタープ。
ほら世に無かったけど、あったら豊かだよね。
2. 製品染め
このタープは元々白い状態で縫いあがったタープを「製品染め」している。
これはその名の通り 生地で染めているのではなく「製品で染める」染手法の一つで
近代化される前の原始的な染色技術。
工業は効率の進化の歴史。
染料の余りを最小限にし均一に綺麗にムラなく染める事
それが染色の品質の良さである現代。
本当に綺麗に、ムラなく、最初の1メートルも最後の何万メートルも同じ色で生地が出来上がる様に改良されてきた。
それが「無駄がない」=「効率的」と言う事は一目瞭然だが
僕たちはあえて古い染め手法「製品染め」で染める。
なぜ人は古い物に、均一ではない「手仕事」に惹かれるのか?
一点一点のムラや染めの揺らぎ
経年変化の傷やムラ
そこに優しさであったり物語であったり
完璧ではない部分に人は惹きつけられる。
刺さらない人には刺さらない
でも刺さる人には強く刺さる
その「味」を再現するために「製品染め」で一枚一枚染めている。
だって好きなんだ。
大きな幕が染料液の中で揉み込まれ、表面はふっくらと毛羽立ち
凹凸感が味わいを生む。
角は摩擦されて白茶け、アイレットのメッキは変色する。
まるで釉薬をかけた焼き物が
釜の中で美しい色に変化するように
染料の中で育っていくタイムマシーン。
計算された偶然性を求めて選んだ
こだわりの「手法」それが製品染めである。
3. ペンキ飛ばし加工
ミリタリーが好き、軍幕も好き、でも戦争は嫌だ。
最近騒々しい世界情勢。ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルとガザの虐殺など。
海の向こうで戦争は続く。
そんな状況でミリタリーってどうなの?モノ作りをしていて頭の片隅に浮かぶモヤモヤ
「ガチなミリタリー顔はなんだか嫌だ」
そんな言葉にならない「モヤモヤ」をペンキをぶちまける事で形にしてみた。
戦争に行っても、戦地の山奥に身を隠しながら
物作りをしたり絵を描いたり
そんな兵士がいても良いじゃないか。
そう思いながら。
戦争反対
見ての通り手作業で1枚ずつ私が加工します。
2枚と同じものが無い
それがこのプロダクトの良さ
偶然生まれる柄との出会いを楽しんでください。
4. 素材 C/N TENT CLOTH
縦糸が下晒しの白糸、横糸がナイロンのフィラメント糸の黒糸を使用した岡山県産の平織のテントクロス。
製品染めをするために開発したシタザラシ素材。
縦糸の綿サイドだけをビンテージのカーキに製品染めしています。
コットン100では重すぎて使いずらい、合繊100では経年変化や味わいが物足りない。
その機能と見た目の良い所を取り合わせたオリジナル素地。
5. 撥水性
コットンやT/Cタープやテントの一番の弱点 「撥水性」
ポリエステルやナイロンは糸自体にあまり吸水性も無く、熱で圧力をかけて目を潰す「シレ加工」や
さらにアクリルやポリウレタン、シリコンなどを圧着するなど様々な機能の付与が簡単にできる。
しかし綿は水を吸い、一定量を含むとそれ以上水を吸わず溢れる。
そうして溢れた水が浸水する訳だが
その「吸水性を抑え、水を弾くことで浸水を防ぐ」方法
GUNJOシリーズは製品加工で最終工程に「撥水加工」を加工を入れている。
通常「撥水加工」は生地の状態で仕上げ剤として加工されることが多いが
生地で加工したものはストーンウォッシュなどを入れてしまうと撥水剤が落ちてしまう。
背景に「製品洗い加工工場」と言うジーンズ業界ならではの背景があるからこそ
製品になってから最終工程で撥水加工を入れられる。
だから「使い込まれたような表情を出すビンテージ加工 + 撥水加工」と言う相反する性質が同時に加工ができる。
それが我々ならではの合わせ技だ。
そして自然の中で使用する「アウトドア業界」は本来一番気にすべきだと思うが
「撥水性が強い事」ばかりをアピールをして 「環境負荷」の事をあまり喋らない。
GUNJOタープは作る責任をもって撥水剤にはPFOAやPFOSの含まれない、環境負荷の少ない薬剤を使用している。
そうすることで「耐久性」や「撥水性」は通常の剤よりは劣るが
撥水性が弱くなったらアイロンをしたり、市販の環境負荷の少ない撥水剤を噴霧したり
「手入れ」をしながら付き合ってほしい。
もちろん[ H.A.K.U メンテナンスサービス ] 相談してもらえれば
再加工や修理などの相談に乗るのでぜひ使ってほしい。
6. 難燃性
GUNJO TARPには自社工場で「難燃加工」を加工している。
昨今人気の「焚火タープ」「T/Cタープ」それの大体は「綿とポリエステル」でしっかりと厚みのあるタープの事。
それはポリエステルよりも綿が火が付きにくい事、そして火の付きにくさは「生地の厚み」などとも比例し
「綿混率の多い太い糸の生地」は「合繊混率の多い細い糸の生地」よりも火が付きにくい。
その事から「コットンテント」や「コットンタープ」は重い物も少なくない。
GUNJOTARPは「軽さ」も欲しかったので綿100%ではなく横糸をナイロンフィラメント糸にしている。
そして縦糸はロープインディゴ染色の30番手の糸で比較的細めの糸を使用。
ある程度の「軽さ」と「火の付きにくさ」を難燃加工でバランスを取っている。
下の動画はGUNJOTARPに使った「チタニウムブルークロス」を使って、難燃加工の有無での比較検証実験
「SLIVER LIGHT CLOTH」も基本的には同じ厚み、混率の生地で同じ加工を施している。
いわゆる「自社調べ」だが、機能性の参考にぜひ見てほしい。
<着火試験> 離れた火元から難燃加工の有無で「着火のしにくさ」を比較しました。
<燃焼試験> 火元を布に付け「着火」してからの燃焼時間の比較をしました。
見ての通り「加工あり」と「加工無し」では、着火のしやすさも燃焼の速度も「難燃加工あり」優位性を確認できた。
これだけ着火しにくければ、焚火の火の粉が多少接触しても未加工よりも穴が開くことは少ないだろう。
ただ燃焼試験で「難燃」は「燃えない訳では無い」事を再確認。
どんな素材でもそれが早いか遅いかで「燃えてしまえば燃焼する」
焚火は1000℃以上、火の粉は800℃ぐらいと言われるが、綿でもナイロンでもポリエステルでも難燃繊維でも頑張っても着火温度は300℃以下
そして火元が接触する時間が長いほど着火しやすい。
お気に入りのテントやタープに穴が開かない様にまずは火元から適切な距離を取ることをお勧めする。
「難燃」は「不燃」では無い事をお忘れなく。
7. プリントロゴサイン
ニホンオオカミをモチーフの
H.A.K.U MOUNTAIN SUPPLYのロゴ
顔料プリントで捺染している。
製品で染めているので
その製造工程で少しインクは剥げ落ち、馴染んで
毛羽感がある。
軍幕のステンシルの雰囲気をイメージしてプリントしました。
いつものロゴの様に見えて、実はSURPLUS専用の新柄です。
どこが違うって?
見つけたら教えて下さいね。
8. 収納袋
・【素材】 55デニールナイロンフィラメント 高密度タイプライター
・口を絞るコードに「ストッパー」が付きました。
・袋に入れた総重量 1800g (個体差あり)
・収納時サイズ 約420mm×130mm
9. 仕様
・接続部分について
テープループ(外周)6か所
テープループ(中心接ぎ)3か所
グロメット(外周)10箇所
メインの接合部分の「四方」と「前後、中央」はPPテープで作ったループ(内径40㎜)
それ以外の補助接続部は直接ペグダウン出来たり、ロープを通してペグダウンできるように内径1㎝のグロメット(アイレット)を使用しています。
テープには野外のハードな使用環境でも劣化しない様に1.2㎜厚の厚手の物を選択し
テープに使用している材質「ポリプロピレン」は最高の耐熱性を誇り、比重が最も小さくて水に浮かぶという特徴。さらに耐薬品(酸、アルカリを含む)性に優れ、吸湿性が無いといった特長。とにかく「強い」物を選んだ。
・接合部補強について
テープやアイレットの接合部は使用頻度が多く、ハードな使用環境にも耐えうる補強をするために
「8号帆布」と言う布で補強しています。
「帆布」とはその名の通り、船の帆に使われていた大変強度の強い素材となっております。
・サイズについて
この商品は1枚ずつ手作業で「板絞り染め」を施しさらに「難燃加工」「撥水加工」等を施していますので
生地の縮みの個体差が生まれ、サイズに多少のばらつきが出ますことをご了承ください。
10. 品質上の注意
GUNJOで使用している素材「C/N TENT CLOTH 」はたて糸を天然繊維「綿」
横糸を合成繊維ナイロンフィラメント糸を使用した特殊な素材です。
特に綿糸の自然な細い部分が集めって太陽にかざすと小さな穴の様に見えたり、
そうゆう「天然繊維ならではの不均一」さが製品に現れる可能性がありますことを購入検討の方はご了承ください。
もちろんん許容を超えたものは裁断時に使用しないようにしています。
宜しくお願いいたします。
11. アフターサービス
ハクマウンテンサプライの製品は様々なフィールドで確実に機能し
出来るだけ長期間着用して頂けるように、生地選定やデザイン、加工を施しています。
しかし衣服である以上、着用する使用頻度、環境、摩擦や圧縮、
熱や湿度や紫外線などを避ける事は出来ず、
例外なく生地は脆化し劣化していきます。
その現実は受け入れつつ
その道具の寿命を出来るだけ長くすべく正しい使用法をアナウンスし
直る部分は出来る限りのメンテナンスを無償で対応しています。
それは我々のバックボーンが自社工場であり、生産者自身である誇りと責任です。
例えば、1年~2年使用するとどうしても撥水剤や難燃剤が落ち機能が低下してきますが
弊社カスタマーサービスに相談していただきますと
有償とはなりますが特別価格で撥水や難燃の「再加工」し新品と同等の機能性に復活
することも可能です。
そうする事で出来るだけ長い期間、経年変化を楽しみつつ、機能性をアップデートできる環境を利用頂ける様にしていきます。
<GUNJOのアフターケアについて>
□ GUNJOの製品は「経年変化を楽しむ事」が一つのコンセプトですが、使用頻度や経年により
インディゴの表情は美しく変化するにつれ、難燃の樹脂が落ち、機能が低下してきます。
それはどうしても避けられません。
しかし我々の「加工場」の背景を生かし、経年劣化した機能を「再加工」で蘇らせます。
有償とはなりますが、業務用の「洗濯、難燃、撥水加工」のセットでご提供可能ですので
機能をアップデートしながら長い間使ってもらいたい。
そんな想いをサービスにしました。
GUNJOTARP HK -M500 1枚 洗濯、撥水、難燃加工セット ¥10,000
TRANSFORM BAG HK-M501 1枚 洗濯、撥水、難燃加工セット ¥8,000
□ その他応相談、まずはご連絡ください。
□ 洗浄、加工を再加工しますので少しインディゴが落ちます。色味や濃度など多少の変化はご了承ください。
□ 加工期間は最長1ヶ月となります。
<修理品に関するお問い合わせ先>
タカヤ商事株式会社
営業時間 平日 月~金 10:00~17:00
TEL : 084-955-3601
MAIL : haku@fib.takaya.co.jp